良質のコメディは飽きないおすすめ度
★★★★★
良質のコメディは飽きない。スルメのように噛めば噛むほど味がじわーと滲み出してくる。
かつて映画評論家の荻正弘氏が、「期待していない映画で、何気なく国際線の機内で
見ていたのだが、だんだん見るうちにただものでないと感じてきた。」という趣旨のことを
語られていた。確かに二ールサイモンのお話は、何でもない話がただものでない。
脚本も役者も巧いのだが、音楽も凄くいい。最近特に邦画で多いのだが、何か制作上の
制約かタイアップか知らないが、物語と関係なく有名歌手の歌が流れビックリして白ける
ことがある。「グッバイガール」はエンドロールはこうでなくっちゃと思えるお手本だ。
この映画はラストシーン含め「公衆電話」が重要アイテムだ。映画を見ていて、ここで
携帯電話使うといいのに・・と時々思うことがある。だから「携帯前」と「携帯後」とに
分けて映画を考える必要がある。でないと話が成り立たない場合がある(特にサスペンス)
それからどうでもいいこと言うけど、洋画には、よくスバルが登場するんだよね。
これもタイアップかな?
コミカルなラブロマンス映画の古典的名作。マーシャ・メイスンが最高おすすめ度
★★★★★
いつも男に騙されてばかりの中年の子持ちダンサーのポーラと売れない俳優との同居生活の中で生まれる愛の物語だが、さすがニール・サイモンと思わせる、ハートフルな展開。とりわけ、ポーラを演じるマーシャ・メイスンが秀逸。ちょっと太めで、ダンサーとしてはもはや厳しい。それでも、子供のため、生きるために懸命に努力する。おしゃまな娘が可愛い。水と油のような二人の共同生活ぶりが生活感溢れてなんともおかしい。間違いなくハッピーエンドに終わることを確信しながら観るのだけど、涙あり、笑いあり、ハートフルなラブロマンスとして何度観てもほろりとさせられる。こんな映画が少なくなった。制作からすでに数十年になるが、色褪せない。2年に一度くらい観るが、ハートウオーミングなところはいまも変わらない。
暖かくなれる…そんなコメディ
おすすめ度 ★★★★★
いつも男に騙されるダンサー、ポーラ(マーシャ・メイスン)とポーラの元夫からポーラのアパートを又貸しされたエリオット(リチャード・ドレイファス)の織り成すハートフル(ドタバタ?)コメディ。
ダンサーとして盛りをすぎたポーラと、売れない俳優エリオットはひょんなことからポーラの娘と3人で同居することに…。最初は反目しあいながらも少しずつお互いの理解を深めて行く。やがてエリオットとポーラは…。
リチャード・ドレイファスはこの作品で1978年のアカデミー・主演男優賞を受賞している、いわば出世作。
コメディの巨匠、ニール・サイモンが脚本しているだけあって主演している2人の会話はテンポがよく、「クスクスッ」と笑えるエッセンスがちりばめられている。そしてオチもニール・サイモンらしくポッと暖かくなれるような上質なコメディに仕上がっている。
ニール・サイモン作品は「サンシャイン・ボーイズ」や「おかしな2人」などどれも面白いのにDVD化されていないのが残念。ぜひDVD化を求む。