ラストは、やり過ぎの感もあるが、カルト作品として名高い『女獄門帖 引き裂かれた尼僧』や野村芳太郎監督版『八つ墓村』も公開された年の映画、と考えれば、これで普通だったのかもしれない。
被差別の怖さおすすめ度
★★★★★
「怪談映画」というより、しっかりとした「和製オカルト映画」の先陣であり金字塔だと思う。
この映画が怖いってのは、血しぶきや残酷場面といったビジュアルとしてではなく、室田日出男の一家が村中から嫌悪され、村八分にされる描写のリアルな感じ。
村という組織のなかで集団で差別化するその構造がマジで怖い。
そして村の有力者・鈴木瑞穂たちの体制側が、「たたり」なんてものがないのは百も承知なのに、それを理由にして事故を隠蔽するというのも恐ろしい。
なぜこの作品が封印されていたのかは、室田日出男一家の血筋の描写だけではなく、土蔵の中に住む精神障害の長男を決して表に出さなかった理由とかではないだろうか。
もう少しどっしり構えて撮っていれば、これまでにない社会派の作品になったような気がする。まあ破綻している部分がこの作品の魅力であればそうなんだけど。
美声なのに寡黙に徹した岸田今日子。
村社会でどれぼど警官が無能なのかを見事見せつけた三谷昇。
霊媒師をリアルに演じた白石加代子(ちなみに長谷川真砂美に悪霊が憑いてからの声の吹き替えは白石加代子!)。
個性派な役者さんたちの鬼気迫る演技も圧巻です。
DVD化は本当にめでたいですね〜!
なんだかいいおすすめ度
★★★★☆
オープニングこそ作品の出来に少し不安を抱かせるが、あとは結構楽しめた。野犬に食い殺される場面は迫力あり、泉(超セクシー)の怪演も意外と怖い。この作品が封印されていた理由はなんだろう?見ていた間に差別用語はなかったし。犬をほんとに生き埋めにしたからかな。主演の大和田伸哉のヨリ目演技はいただけませんね。
一見の価値あり?
おすすめ度 ★★★★☆
なぜか長らく封印されて日の目を見る事がなかった作品がDVDで初登場。
映画のタイトルは記憶にあるのだが内容はまったく覚えていない。差別的表現があったのか理由は知らないがこのように封印されていた作品が発売になるのは奇蹟であろう。
ぜひ観たい(買いたい?)作品である。
これを逃すとまた封印されるかも。
急いでゲットしよう!