出演者の好演により原作の殺伐とした雰囲気が中和されているし、月の家族や彼女、さらにはLに至るまで、そこそこ人間らしいエモーションが表現されており、多少は感情移入しやすくなっている。役者が直接演じられる映画の利点を生かしたと言える。藤原、松山両名も旬の魅力はでていると思う。女優陣もロマンポルノ出身の金子監督らしく綺麗に撮られており、ストーリーの割りに不思議と色気も感じられた。
確かにこのようなインモラルな作品が大流行するというのは複雑な気持ちにもなるが、月とLの頭脳戦を始めとして見所は多く、とにかく一度見始めたら後編の最後まで一気に見てしまうこと受け合いの作品である。
月とLの駆け引き減が残念 「世界の切り札 」には疑問。。おすすめ度
★★★☆☆
よく出来ていました。 まとめ方も上手で、キャストも良かったです。
原作を知らない方が見たら、なかなか面白いのでは。
原作では、月のデスノートを操るにいたった本当の動機が 「退屈だったから」 という、
単純でいて空虚な、しかし現代人には説得力のある動機だったのに対して、
映画の月くんは もっとまじめに犯罪を憂えています。
監督さんのメッセージが込められているのでしょう。
わたしは原作のほうが好きですが、これはこれで良かったとも思います。
最後のほうで 総一郎が月へ 諭す言葉も良かったです。で、星4つでも良かったのですが・・・
でも、やっぱり原作と比べてしまうと・・・つまらない。ごめんなさい! 時間が短いから、やりようがないのでしょうが・・。
原作を知る人たちの中では、何が面白いかといって、
月とLの、先の先を読む 丁々発止 (ってあまり今使いませんね。。) な駆け引きが、その主な部分になっていたと思うんです。
でも、映画ではそこが かなり減少し、感心するところやスリル&サスペンスが思う存分味わえず。
綿密な計画や推理のない映画「デスノート」。これじゃ、魅力半減でもったいない気がしました。。。
特に Lに至っては、活躍があまり目立たず、最後にはちょっと驚く見せ場がありますが、
それさえも 月くんの自白まがいの行動 (ちょっと「火サス」みたいでした) がなければ、
暴くことは無理だった気がします。
エンディングの対決は後味が良く、原作より好印象を持ちました。が、推理による結果ではないのが何より残念です。
原作Lは、卓越した頭脳と 判断と決断、勘や行動力をすべて駆使して 月を追い詰める天才青年でしたが、
映画のLは 「頭脳のみ」 が突出した青年として、作り上げられた印象を受けました。
でも その割には、南空ナオミの一連の事件のときなどは、失態と云われてもおかしくない指揮のような気が。。。
あれで「世界の切り札」 とは、少しおこがましいような気も。(^^;
周囲の理解の範疇を超えていながらも、結局認められ、頼られ、素早く指揮していたあの原作Lが観たかったです。。。
原作のLと映画のLは、大人と子供ほどの差を感じてしまいました。
松山くん自体はとても良かった。他の役者さんも良かったのですが、彼の存在感は秀逸でした。
だからこそ、俳優さんにはどうにもならない、もともとの映画のL設定が、少し残念に思います。
アニメーションは映画よりずっと長いので、原作にほぼ忠実です。
原作Lや原作月がお好きな方には そちらのほうがおススメかもしれません。
特にヨツバキラのクライマックスなどは 紙面では表せない迫力がありますので、原作プラスαの 面白さがあります。
そこそこ頑張った娯楽作おすすめ度
★★★☆☆
邦画では数少ないエンターテイメント色の濃い作品で、まぁまぁ楽しめます。
以下くだらない突っ込み(原作含む)
・FBIの国外活動は違法なのだから、ライトはあの時点で通報しておけば問題無かったじゃん
・某人物が拳銃で自分の頭を打ち抜くものの、全く血が出ていない。
・ヒロインよりライトの妹の方がかわいい
Lという人間が…おすすめ度
★★★☆☆
ラストに向かうにつれて、原作のLならば口にしないであろう台詞が増える。特にオチは最低。個人的には、原作に忠実?どこが?という気分だった。
ただ、原作を知らずに映画として楽しむ分には十分だと思うので星3つ。原作大好きな人は敢えて見るようなもんじゃないですよ。
ニーソックスの戸田恵梨香が 殊の外(ことのほか)良かったです
おすすめ度 ★★★★★
これは 戸田恵梨香を視(み)るべき映画である事を 直ぐに悟りました。
強く抱き締めたら 身体が折れてしまうのでは、と心配になる程に細い、“ミサミサ”こと 戸田恵梨香の脚を包む、ボーダー柄のオーバーニーソックス姿が 大変素晴らしかったです。
あの脚に挟まれたい。あの脚を開かせて、その奥に顔を埋めて見たい。‐そんな欲望が湧き起こるのを禁じ得ません。
‘脇全開’も魅せてくれた、尿意を催(もよお)す監禁のシーンでは、身体拘束をされたまま 衣服や太股を濡らしてくれても良かったです。
概要
夜神月はエリート大学生。類まれなる天才である彼は、偶然“DEATH NOTE”を手に入れた。そこに名前を書かれた者は死ぬ。将来は警視総監になれる逸材と言われながらも、法による正義に絶望していた彼は、そのノートを使って罪深き者に次々と制裁を加え、犯罪者のいない理想郷を作ろうとする。そしてその制裁は、世間で話題になり、救世主“キラ”と呼ばれるようになる。しかし、キラの正体を絞り込んでいた男がいた。彼の名前は“L”。数々の難事件を解決していた謎の名探偵で、彼はFBIや日本の警察に指示を出し、月に近づいていく…。
原作コミックが1500万部以上も売れた大ベストセラーの映画化。天才・月と天才・Lの頭脳バトルが圧巻の原作だが、この前編はプロローグ。月とLの闘いの序章といった趣。月が正義を掲げながらも、ノートを使って簡単に人殺しを重ね、何も後ろめたさを感じない姿は、ささいな理由で殺人を起こす現代人の象徴のようで背筋がゾッとする。後編で繰り広げられるであろう頭脳バトルへつながるエンディングは、続きも見たくなる作りだ。月は藤原竜也、Lは松山ケンイチが演じる。特に松山は原作のLそっくりで、ヴィジュアルも含めLファンも納得の好演だ。(斎藤 香)