ロバート・アルドリッチ作品おすすめ度
★★★★★
ある輸送機が砂嵐にあいエンジントラブルで、サハラ砂漠に不時着する。無線機はこわれ、不時着地が航路を大きくはずれているために、救助隊の到着も絶望的である。灼熱の砂漠を徒歩で脱出しようとする者もいたが、途中であきらめ引き返してくる。10日分しかなかった水も徐々にへっていく中、ラクダにのったアラブ人に助けをもとめた者は、無惨に殺される。アラブ人たちは野盗だったのである。また、不時着時にケガを負っていた者が手首を切って自ら命を絶ってしまい、全員が下をむきはじめた時、近眼のメガネをかけた若いドイツ人航空機デザイナーが輸送機を単発機に「改造」するアイデアを提案する。
「からかうのはよせ」
正気とは思えない奇抜なアイデアに、男たちははじめはとり合わない。熱さと絶望感からオカシクなったのだろうと、一笑にふす。しかし3日分の水しかなく死を待つばかりの彼らに残された唯一の道は、飛行機「改造」以外にないことを悟ると、徐々に協力して作業に取りくみはじめる。そして「フェニックス号」(不死鳥)と名づけた飛行機に生存者7名を乗せて、砂漠脱出のための飛行を試みる。だが、エンジンの起爆剤は7個しかのこされていなかった。
近年リメイクされた秀作サスペンスである。
男たちは不時着陸し飛ばなくなった飛行機を改造。最後は最高。おすすめ度
★★★★★
「おもちゃの飛行機屋」と言われ反論し青年。おおきな飛行機より小さな「おもちゃの飛行機作り」は難しい。
不時着し絶望していた彼らは故障した飛行機を自らの力で飛ぶ飛行機につくり変えた。
そしてパイロットは賭をした。飛行機は飛んだのだ。
彼らは救われたのだ。
それにしても、すごい役者が勢揃い。涙が出そう。
男の反発と友情。さあ、生き抜く戦いに参加しよう。最高の男っぽい映画。
熱砂の砂漠から脱出に挑む!
おすすめ度 ★★★★★
*:1965年製作・「ロバート・アルドリッチ監督」の傑作サバイバルアクション作品。
【オンボロ輸送機(:フェアチャイルド「C−82」パケット)がサハラ砂漠を飛行中、砂嵐のため砂漠に不時着する。双発双胴のオンボロ輸送機を、若い技師の提案により単発機に改造するが・・・・・・。】
フェニックス号と名付けて脱出飛行に挑戦する奇想天外な物語。ほとんどのシーンが砂漠の中で救助の遅れにより苛立ち、個性の強い男達が強烈な争いを繰り広げる葛藤シーンは観ているだけで喉が乾いてきます。
ラスト・シーンで単発改造機が空に舞い上がる感動のシーン。そして、砂漠を過ぎ緑の森の上空に来た時の開放感はすがすがしいものがあります。
概要
石油会社の輸送機がサハラ砂漠を横断中、砂嵐に遭い不時着。無線は壊れ、灼熱の砂漠を歩くことも不可という極限状況の中、航空技師ドーフマン(ハーディ・クリューガー)は輸送機を単発機に改造して飛ばすことを提案。はじめはとりあおうとしなかったフランク機長(ジェームズ・スチュアート)だが、やがてそれしか生存の道はないことを悟り、飛行機組み立てに着手する。
男の世界を描いたら右に出る者のいない名匠ロバート・アルドリッチ監督の代表作の1本。秀逸なアイデアと、砂漠からの脱出を試みる名優たちの赤裸々な熱演、そしてダイナミックな演出とが見事に一体化し、まさに手に汗にぎるスリリングで熱い傑作に仕上がっている。後にジョン・ムーア監督のメガホンで『フライト・オブ・フェニックス』としてリメイクもなされている。(増當竜也)