驚くべき情報量おすすめ度
★★★★★
日本全土の廃墟200カ所をレビューし、それをマッピングしている情報量には驚いた。
さすがに細かい住所までは掲載されていないが、
マッピングされていることで、そこが確かにこの世界にあることを実感しました。
廃墟探索経験豊富な方々のインタビューもとても読み応えがありました。
写真や地図だけでなく、人の部分に触れているのも好感触です。
一見少し高い本に思われるかもしれませんが、レイアウトも美しく、
この内容でこの値段は採算度外視なんじゃないかと思えるくらい良書です。
廃墟百科事典
おすすめ度 ★★★★★
近年静かなブームを呼んだ「廃墟」。最近ではナゴヤトーヨーボールのアスベスト問題等で立場的には分が悪いものの、話題であり続けている。
さてこの本は廃墟の第一人者的存在の栗原亨氏らによって編纂されたものだが、実に多くの物件が網羅されている。これは廃墟の百科事典とでも言えよう。
それからその間を線引きするのは難しいのだが、近年やはり静かなブームを呼んでいる産業遺跡や軍事遺跡といったものも掲載されており、廃墟フリークならずとも楽しめる内容となっている。あと欲を言えば心霊スポットとしてネット上で話題になっている廃墟が少ないかなと思う。
ただ心配なのは地図も掲載されている点である。これは単にこの本を読んで満足している人や、愚生の様に実際に足を運んでも写真を撮って来るだけという人間はまだしも、物件に落書きをしたり、近隣の住民に迷惑を掛ける人間が出てこないか?という点である。立派な大人ならば節度あるマナーで接してもらいたいものだ。