猛毒!おすすめ度
★★★★☆
他の方がレビューでおっしゃっていた通り、とにかく痛い!
『げんしけん』(木尾士目)のオタクがある意味で理想のオタクとすると、こっちのオタク(鳥取大介:25歳:童貞)は超現実のオタク。
初めての性行為に怯える。相手への感情がまとまらない。諸々の思いのはきだしかたがわからない。あげくのはての暴言。
思春期にきちんと恋愛をした人がやってきた事を、25歳にして初めて自分がやる。
しかも年を重ねた分、無駄にプライドが高いし、経験値なさゆえの攻撃性の高さ・卑屈さを合わせ持つ。
・25歳以上で童貞もしくは処女(チュウもしたことない)
・3次元より、2ないし2・5次元だよな〜と思っている
・今まで本当に苦しくなるくらいに人を好きになった事がない
・自分はこんなところにいるべき人間ではないと思っている
この項目を見て「うっ!」となった人にとって3巻は猛毒です!(俺含めて)
ただ一つ難を言うなら、コマによって登場人物の利き腕がバラバラなんですよ。(右で箸を持っていたのに、すぐその後のコマでは左で箸を持っている等)
その点が気になったので星を減らしました。
サトウナンキ流おすすめ度
★★★★☆
「モン・スール」以来、劣等感の強い人間の鬱な気分を擽り、絶望的な気分にさせるエンターテインメント。
それが、サトウナンキ流なんだと。
皮肉ではなく、本当にそういう風に思っていた。
そういう作り手側の、
「リアルなショックを与えてコンプレックスを促し、鬱にさせて読ませる」
という意図が分かっていても、やっぱり読んで滅茶苦茶凹む。
「ヨイコノミライ」同様、そろそろ忘れられそうだった「昔の鬱」を、今になって掘り起こされ、また目の前に持ってこられた。
そんな感じです。
チョコやメイドの皆さん、リアルな女性の方々には、鳥取の劣等感なんてどうでもいいことかもしれない。
しかし、それがさらに鬱を増殖させ、気分は切望、凹みまくり。
自分がかつての状態(ははは…)でなくなっても、また昔の「地獄」に引き摺り戻されるのだと思い知らされた。
嫌と言うほど痛感した。
もうたくさんだ。
庵野秀明が「エヴァ」でやったメソッドです。
オタクに鏡を突きつけ、醜いところ、嫌なところ、忘れたいところ、抱えている問題、自己嫌悪、劣等感を突きつけることによって、負の気分にさせるエンターテインメント。
それが作り手側の努力による技術だと分かっていても、即効性と遅効性の両方を兼ね揃えた致命的な「催鬱剤」を、飲んでしまった。
そんな気分。
3巻は、そういう話…
オタクだから痛面白かったです
おすすめ度 ★★★★★
鳥取の情けなさに半分くらい共感しつつ、
鳥取の痛さにも多少共感し、でもかなり異常だと思いつつ、
緒方の青春(話題)がピンポイントで同世代で懐かしいと思いつつ、
緒方、千代子を通して垣間見たメイド像に心打たれました
が、
3巻の最後の方の展開ではかなり凹みました
ここまで落すとは思わなかった
でもその分面白くなってきましたね
メイド諸君!!、かなりビターで良いわ〜と、千代子はどーなるの〜!?と
苦すぎてダメになってしまう人もいるかもしれませんが、
ここら辺がきづきあきらを面白い!と言えるかどうかの分かれ目なのかも?
なんて思いました