純愛でいいおすすめ度
★★★★☆
今にして初めて見たのですが、良い映画だなと正直思います。
長澤まさみさんにしろ、森山未来さんにしろ演技がとても上手い。
私は映画に関してズブの素人ですが、物語の筋もうまく工夫されたものだと思います。
ただ一つ言わせてもらうとすれば、亜紀と朔と友人の三人で島に向かうときの
話。(結局、友人が朔と亜紀の二人を島に置いてこようとの策略)
友人がうまくやれよと、スキンを朔に渡しますが、こういったシーンはない方が
よい。
あくまで純愛として描くべきだと思います。初めから終わりまで一貫して。
確かに現実味がない話かもしれません。しかし、だからこそ純愛にするべきです。
現代ではほとんど難しくなってきているからこそ、せめて映画や小説では
崇高な精神を持った人物を演じさせるのです。
難しいことだからこそ、それを見た人たちは余計感動するのではないでしょうか。
と、私のこだわりです。
映画ならではのよさ
おすすめ度 ★★★★★
完成度が最高クラスのドラマ板と比較されてしまうのが映画版のつらいところですが私はこの映画を単体として見れば星五つに値する優良作品だと思います。ドラマのテーマが「サクと亜紀と二人を暖かく見守る家族、先生、友達」と「白血病との闘病」だったのに対して映画は「サクと亜紀の純愛」一本に絞った作りになってます。
二人にとってたった一度だけの夏、バイク二人乗りや夢島のシーンは眩しすぎるくらいに二人が輝いて見えます。その後白血病の告白から一転しますが体育館でのピアノ演奏やウォークマンでのメッセージ交換には恋愛を超えた愛の形をみました。最後律子のから渡されたテープで「もう私とは会わないほうがいい…」と亜紀が言ってから「あなたが大人になって結婚して仕事をして…」と言うところは苦しいはずの亜紀の優しさに涙があふれました。公開当時、映画館ですすり泣きが聞こえて来たというのもよくわかりました。
概要
ある日、朔太郎(大沢たかお)の婚約者・律子が突然書置きを残して失踪した。彼女の行き先が四国である事を知った朔太郎は、後を追いかける。四国は朔太郎の故郷でもあり、高校時代の初恋の思い出が眠る場所でもあった…。
片山恭一の大ベストセラー純愛小説を『GO』の行定勲監督のメガホンで映画化し大ヒットを記録した作品。ドラマの中心となるのは、高校2年の朔太郎(森山未来)と同級生アキ(長澤まさみ)との初々しくも哀しい初恋の顛末だが、映画化に際しては、さらに現代の設定をオリジナルで盛り込むことで、過去を乗り越えて未来を歩もうとする男女の姿をも感動的に捉えることに成功している。故・篠田昇の秀逸なキャメラ・ワーク、めいなCo.の繊細な音楽など、スタッフの力量も特筆事項。(的田也寸志)