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ブエノスアイレスの夜

フィト・パエス
おすすめ度:★★★★★
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名優の激突
おすすめ度 ★★★★★

まず、題名が良い。次に景色や舞台背景がエキゾチック。声だけの男女関係が実に官能的。そして、ガエル・ガルシア・ベルナルがカルメン役のセシリア・ロスを得て、両者が俳優として激突する。セシリアは「カマキリな女」などに出てくる不思議な魅力を持った女性。ガエルには「モーターサイクル・ダイアリーズ」でぞっこん惚れたが、それにしてもガエルはうまい!!!



やられた
おすすめ度 ★★★★★

タイトルから「あんまり面白くなさそう」と思って期待していなかったけど、意外や意外どんどん話は複雑にかつ深く重くなっていくではないですか!
カルメンは忌わしい過去を現在でも引きずり、そして彼女も恋に落ちた青年も知らなかった彼女の過去との繋がり。
あまりにも切ない終盤に心がつぶされそうでした。2人の愛の結末がこんな形になるなんて…。
重い映画がお好きな方にオススメです。




遠い海の向こう、哀しい歴史があったと知る。
おすすめ度 ★★★★☆

前半~中盤は20年ぶりに帰郷した女性カルメン(かってあった軍の虐待により肉体的接触を男性ともてない精神状態に未だにある)がガエル扮するグスタボを金で買う。それも一風変わった声だけの一夜。カルメンとグスタボの間には物理的な壁があり、その向こう側でグスタボが官能的な小説を朗読して聞かせる日々・・。倒錯した愛の形というよりは、壁一枚に隔てられ次第に惹かれていくにも関わらず壁の向こう側に手を差し伸べ握り合う勇気が持てない悲しくじれったいような愛。

しかし、やがては壁は若者によって取り払われる。皮肉なコトにそこから悲劇の幕開けなのだが。何隔てる事無く結ばれた二人の間には許されない「と、ある秘密」がある。それに気が付いた二人は・・

セリシア・ロスは日本ではあまり知られていない女優さんだけど海外ではかなりのベテランのはずです、流石に過去への苦しみ・女としての情念・そして哀しみ、表情一つで痛い程伝わってくる。ガエルの愛に餓え、愛に向こう見ず、であるが故に苦しみを抱え込んだ時のあの演技はどうだろうか、自分の持ち味を本当によく分かっている俳優だ。二人には感心するばかり。

ラスト、見る者はどうしていいか分からないやりきれなさを抱えながら僅かな希望を残したその幕切れを見るだろう。軍事政権化にあったであろうと想像される悲劇・・それを知りながらも愛の形を新たにして二人には生きていって欲しいものだ。

アルゼンチン史、また一つ知らねばならない事が映画のお陰で増えた。


消えない心の傷、
おすすめ度 ★★★☆☆

政治犯として軍に拘束され、拷問された記憶の呪縛から逃れられない女。彼女はそのことから人間との肉体的な接触を拒絶しながら、精神的な性的欲望を満足させるため、壁ひとつ隔てた部屋で性行為をさせて、その声を聞きながら自慰にふけるのです。ある日訪れた男の声に惹かれ、彼にポルノ小説を読ませ、それから知らないまま、どんどん心が近づいていく二人。その壁のドアが開かれたとき、悲劇は始まります。

彼女が独房でどんな拷問を受けたのかは描かれていませんが、察するところ性的な暴力が繰り返され、それにより彼女は「性」に関して肉体的なつながりを拒絶するようになってしまったのでしょう。
そんな孤独な主人公をセシリアはよく演じていました。

しかしこの映画でそれ以上にすばらしい演技を見せていたのは、グスタボ役のガエル・ガルシア、本当に天性のジゴロと言っても過言ではありません。すねたり、大人ぶったりしながら時々みせるかわいらしい笑顔、あれだったら殆どの女性は参ってしまうでしょう。
この二人の演技も映画としての完成度も良かったと思うのですが、ラストの悲しさで、心がすっかり滅入ってしまいました。



原題はVidas Privadas(私生活)というアルゼンチン映画
おすすめ度 ★★★★☆

 マドリードに移住して20年になるアルゼンチン人カルメンは、性的快楽を得るために金で雇った男女の睦みごとを隣室で聞く生活を送っている。ある日、父の病状が重篤と聞き、故郷ブエノスアイレスに戻るが、そこでも22歳の青年グスタボに好色な小説を読ませて自らを慰めていた。やがて二人は決めごとを破って直接会ってしまうのだが…。

 アルゼンチンの長い軍政時代が落とす影を描く秀作映画は数多くあります。
 反政府運動家の娘を養女にした一家の物語「オフィシャル・ストーリー」(1985年)
 政治犯とゲイの囚人との交流を描く「蜘蛛女のキス」(1985年)
 軍政時代に虐殺されたと思われた男と、彼を待ち続けた恋人との悲劇「シークレット・ウェディング 待ちすぎた恋人たち」(1989年)
 突然の来訪者がかつて自分を拷問にかけた男ではないかと疑う「死と乙女」(1994年)

 日本人には縁遠い南米の政治を背景としたドラマであるためか、上記の映画はどれもが日本で公開はされたものの現在DVDで見ることは出来ません。本作がDVD販売されたのは貴重といえます。

 カルメンは20年のマドリード生活でスペイン流の言葉が身についています。
 映画のエンディングでカルメンはグスタボにセーターを渡します。「jersey(ヘルセイ)よ」と言うカルメンに、グスタボは「何?」と尋ねます。カルメンは慌てて「sueter(スエテル)」だと言い直します。jerseyはスペインの、sueterはアルゼンチンの言葉でそれぞれセーターを意味します。日本語字幕では残念ながらこの差異は表示されませんが、20年という年月が二人を言葉の上でも大きく隔ててしまっていることを象徴する台詞のやり取りです。

 大西洋の広さほど隔たった関係を、この二人がこの先時間をかけながらきっと埋めていく。そのことを強く期待したい幕切れです。

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