再びの別れと死おすすめ度
★★★★☆
クラスメイトとの静かな別れ、相模右甫の目的と正体、ついに現れた盛森の学長、みい子の「一番の人」と、物語が大きく進行した巻でした。
私は特に、淡卯若葉が盛森を去っていく場面が印象に残りました。
人間を嫌いで、その人間を知るために化けアニマルたちの学校に入ったけれども、
最後まで人間が嫌いなまま変わらなかった若葉は、いったいこれまでにどんな経験をしたのだろう。
藤野さんはそれを描いていないけれども、丁寧に描かれた若葉の表情や言葉を見ると、かえってより詳細に描いているように感じられます。
終盤でついに、みい子の一番の人・テルオの名が出ます。ただ、それとほぼ同時に学校では死の授業が行われ、みい子は真実を知ることとなる。
それはあまりに残酷で、これまで何も知らなかったみい子は、何も気づかなかった自分を責めます。
その続きは次巻で、過去のみい子とテルオの回想とともに語られます。
心の痛さや哀しさを感じることが多い今巻ですが、悲しければ悲しいだけ、よろこびもまた一層高まると信じて読み続けます。
『死』って何でしょうか
おすすめ度 ★★★★★
徐々に明らかになる謎と、新たに浮かぶ疑問。
相模兄弟の正体。
みぃ子の好きな人。
優しくも悲しい『死』についての授業。
今回も大変良い巻でした!
本性をフネに晒すようになった右甫。
猫被りだった右甫が、フネを『馬鹿』とからかう姿が微笑ましい(^-^)
また『死』について描かれる作品はたくさんあるのですが、
この作品での『死』についての描写は本当に優しくて、だからこそ悲しく描いています。
みぃ子は、死を乗り越え受け入れる事が出来るのでしょうか……?
伏線の張り方が上手い!
続きが気になる所で終わっているので、はやく6巻が出てほしい限りです。。