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警官の血 上巻

佐々木 譲
おすすめ度:★★★★★
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駐在さん、という存在
おすすめ度 ★★★★☆

東京の下町の警察官、それも「駐在さん」が主人公。
この作者はこのところずっと交番勤務の警察官にスポットライトをあてて
作品を書いていて、これもその一つかなと思って読んだのだが、
いきなり舞台は戦後で、ちょっと驚いた。

親子2代にわたって、市民と密着した「駐在さん」になる清二と民雄。
その物語には、なぜか「公安」という、言ってみれば「裏」の警察が常に付きまとう。
表と裏の物語は、下巻になると三代目警察官の主人公によって
より密接に絡み合いながら、明らかにされていく。

「駐在さん」を主人公に据えた分、どうしてもダイナミックさに欠けるのだが、
文章・内容としては大変読み応えがあった。



一晩で読みました
おすすめ度 ★★★★☆

もともと著者のファンでしたので、即購入し、読むべきタイミングを考えていました。
二冊分冊だから、休みの前日で翌日予定のない日と決め、先週やっと・・
警察署長と似た話かなと思っていましたが、良い意味で裏切られました。
ただ他の方も書いていましたが、ラスト近くが少し結末を急ぎすぎた?
そんな印象を受けました。
もう少し分量が多くてもよいのになという印象です。



大きな謎解きはないが、三代のわたる警官一家を描いて読み応えあり
おすすめ度 ★★★★☆

ひとことで言うなら「読み応えがある」。
「このミステリーがすごい!」で一位にランクされた作品だが、いわゆるミステリーのような謎解きの物語ではない。三代にわたる警官一家の生涯を描いていて、その中に秘められた謎というのはあるが、恐らく多くの人は、上巻のかなり早い段階で犯人を推測できるはず。
それでも、戦後の東京を見事に描く一代目をはじめ、それぞれの主人公が時代背景の中で生き生きと描かれていて、「戦後」や「学生運動」など敬遠したくなるようなテーマにもすんなり入っていける。全体を通じて大事件こそ起きないけれど、それぞれに描かれるエピソードもおもしろくて親子や夫婦の関係、組織の中での人間関係などリアリティがあり、共感できる部分も多い。
「正義とは?」という重いテーマも作品の奥深くに隠されていて、何か声高に訴えるわけではないけれど、心に残る。



燻銀の警察小説
おすすめ度 ★★★★★

各所で評判だったので、読む事にしたものの、題名からも、作家からも地味で重い雰囲気が出ててるわ、
上下巻だわ、読むの辛そうだな・・・と思いながら読み始めたところ、

おもしろい!

話は地味で、エンターテイメントしてるところはないし、親子3代に引きずる事件にしても
すぐ、察しはついちゃうので、推理小説として読む本ではないけれど
いわゆる警察小説として、ものすごく面白い。

駐在として、毅然と正しい清二。
清二を尊敬して、警察官になった民雄。
心が壊れ母に暴力を振るう父に反発しながらも父と同じ道に進む和也。


警察では、親の後を継いで、息子も警察になることを、
「親が正しい姿を息子に見せた」として、歓迎されていて、期待もされる。


警察官の仲間意識の有様の変化も
清二の時代では、清二の死後、清二の一家に不自由がないように家計も支えた同期との連帯に対し
3代目の和也は、先輩刑事を密偵する側に。

すごく地味な話だけれど、上下巻のなかに、無駄なエピソードがまったくなく
人物の書き方も、逆に、大袈裟な部分がないので、入り込みやすい。
長さも全然感じられない。

他のレビューでは、3代目の和也の章は、希薄とあって、なるほど確かにそうかも。
でも、3章が希薄なわけではなくて、「現代が希薄」なんじゃないかなと。
すごく良い小説なので、ラストに和也が、あんな風になってしまったことが残念です。




赤軍派への潜入捜査
おすすめ度 ★★★★☆

 戦後日本警察の黎明期が、歴史小説のように力強く描かれている。そして父の謎の死を契機に、警官をめざす民雄。多くの父が正しく強かった時代の、清貧ながら美しい姿がしっかりと目に浮かぶ。
 一転して舞台は大学紛争の潜入捜査へ。武力闘争を現実化しようとする赤軍派へ、民雄は公安警察のスパイとして渦中にとびこみ、神経をすりへらす。警察官二代の大河小説のような趣の上巻。父の死の謎は下巻へ。


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