この名作が500円で入手できるとは おすすめ度 ★★★★★
1939年は、アメリカ映画にとって画期的な年となりました。ビクター・フレミング監督は「風と共に去りぬ」と同時に「オズの魔法使い」も完成させました。
カラートーキー映画の初期の大作でありハリウッド全盛期、夢のハリウッド時代の作品です。日本が日中戦争の泥沼に足を踏みいれていた時、アメリカは映画で夢の世界を完成させていました。
「オズの魔法使い」は、大竜巻によりカンザス州から空想の国マンチキンに飛ばされたドロシーがブリキのきこり、憶病なライオン、頭脳のない案山子とともにオズの魔法使いを訪れるという映画です。主題歌「虹の彼方に」で歌われるような「夢がかなう国」のはずだった空想の国から、様々な経験をした後、魔法の解けたドロシーはカンザスの家に帰りました。
「オズの魔法使い」の主題歌「虹の彼方に」は、当時16歳の主演のジュディ・ガーランドが、虹の向こうのどこかに青い鳥が飛んでいると希望を歌い上げた名曲です。本当に大人びていて歌が大変上手で、彼女の歌声と共に空の彼方を見上げて、夢の世界に浸ってしまうような懐かしさを持った曲です。
この映画はメーテルリンクの「青い鳥」のテーマと似ています。チルチルとミチルが幸せの青い鳥を求めて冒険の旅にでたのですが、青い鳥は見つかりませんでした。家に帰ってみるとそこに青い鳥がいた、という「幸せは遠くではなく、日常の中かにこそ、潜んでいたのですよ」という教訓でした。
「青い鳥」を探し続けて、ジュディ・ガーランドは、生涯で5人の伴侶をえました。そして薬物中毒のすえ、波乱万丈の生涯を47才で終えたのです。
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