チャレンジする価値はアリ。
おすすめ度 ★★★★★
押井の『イノセンス』で引用された文章が気になった、というだけで買いました。
映画を機に出典元を調べなければ、知る事も無かったでしょう、こんなマイナーな人。
時代が違い過ぎるので例えば髪型や唄の名前などの風俗娯楽に関する所は、
軽く読み流す程度でいいでしょう。小説の『油地獄』『かくれんぼ』も正直よく判りません。
ただ、雑然としたメモ書きの数々の中には点々と光るものがあります。
彼のひねくれていながら正鵠を射ている着眼点は見事なものです。
女言葉の「〜てよ」「〜だわ」という話し言葉の変化に、「卑しい語調だ」と憂えているのが笑えます。
単行本なので脚注なのが読み易く、図も多く載せてくれていてマル。
南伸坊さんの解説らしからぬ解説は二重マルです。
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