まっすぐな生き様。おすすめ度
★★★★★
三重県は津市でフランス料理店を経営される、
オーナーシェフの後藤雅司さんの半生記。
修行時代から独立まで、決して順風満帆だったわけでなく、
度々トラブルに見舞われたことが綴られています。
しかし、その都度後藤さんは鉄の意志を持ち、
夢をあきらめずに前進し続けています。
一度お店にお邪魔して、直接お話した機会に恵まれましたが、
物静かな口調にも、その熱い気持ちがあふれていました。
ジャンルを問わず、仕事に就いたばかりの
新入社員の皆さんに強くお勧めします。
食べて感動、読んで感動・・・おすすめ度
★★★★★
大好きなフレンチレストランのオーナーシェフが書いた本という事で興味を持ち、軽い気持ちで読み始めましたが、中身は濃くて久々に感動した1冊です。
小さい頃からの生立ち、大好きなお母さんとの別れ、不良少年の頃、料理人になった経緯、下積み時代やフランスに渡ってから・・・後藤シェフの自分史でもある本ですが、人生に行き詰まった時に読む人生本よりも教訓になる事が多かった。人生前向きに頑張ろうと力が湧いて来る本です。
ラ・パルムドールのフレンチほど綺麗で美味しく、魅了された料理は今までありませんでしたが、この本を読んでから店を訪れれば、また違った味わい方が出来るような気がします。
七難八苦を与えよ
おすすめ度 ★★★★★
願はくば我に七難八苦を与え給え、と言ったとされる山中鹿之助のように、苦しい幼少期から這い上がり、何度もへこまされながら、その一方で起死回生を図り、終にはフランスでの修行によって培った経験を頼りに、非常に難しいといわれる本格派の大型フランス料理店を、日本の片田舎に順調にオープンさせた。今年3周年を迎えるまでに、料理の鉄人(挑戦者)、愛の貧乏脱出大作戦(達人)として出演し、2004年の新年号朝日新聞朝刊(1月6日)には、紙面を独占するような大きな記事にまでなった。このすばらしいフランス料理人が、地方で活躍するための精神の支柱とは何か、これから経営者となる方には特に、レストランのオーナーシェフになるまでの現実の厳しさを学んでもらいたいと願わせるような、珠玉の名品集とも言える。