支配者と被支配者、メジャーとカルトの逆転。 おすすめ度 ★★★★★
何度観ても飽きません、何が飽きないのか?たぶんそれはこの映画の根底に流れるカルトなものをメジャーにする力と言いますか、、それを演じる役者の力や小ネタ、ディテールの創り込みでしょうか。。
例えば、悪い宇宙人バグが殺した農夫の皮膚を着て、その農夫に化けるんだけど、着たとたん、その農夫が「砂糖水をくれ!」と言って信じられないくらい沢山の砂糖を入れて一気に飲み干すところとか、、、、いかにもぎこちなく歩いたり、、、、ぎこちなく頬づえついたりする演技や、、、その妻は夫がいなくなってセイセイしたって思うところ、、、や、、、、
そして、オリオンの泉という銀河を持っていた良い宇宙人ローゼンバーグが、その悪いう通人に化けた農夫に殺され、、、、、死体検視官がその死体の耳を触ると、プシュー、っと開いて、なんと、、、中で操縦していた小さなアルキリアン帝国の王族が出てきて「戦争を阻止しろ。銀河系はオリオンのベルト……」と言いつつ、芸の細かいことに、英語の首輪という言葉が思い出せなくて、「なんだっけ。。。。」と言いつつ死んでいくとか、、、。
タバコ屋にいかにも宇宙人!という不気味なおっさんと犬が居るんだけど、話しかけると犬の方が宇宙人だったりして。。。しかも、その不気味なおっさんは、ロッキーホラーショウに出演していた宇宙人役の俳優をチョイ役で使うなど、、手の込んだ創り込み!!!痺れる!(彼も僕にとってはメジャーですが、世間一般的にはカルトなんでしょう。ロッキーホラーショウも観てみて!)
SFなんだけど、凄く身近なヒューマンなところや、コネタ、パロディで笑わせてくれます。
その他、胡散臭いタブロイド紙は実は宇宙人に関した真の情報源だったり、、、宇宙人は既に地球に居て地球人と一緒に生活していて、プレスリーやロッドマンなどのくせの強い有名人は実は宇宙人という、設定もいいですね。
常日頃、胡散臭い、とか、凄く成功を収めているとか、なにか平凡でないもの、我々と良くも悪くも違う人やモノへの、一種の疑念や嫉妬悪く言えば逆差別を上手く使って、支配者と被支配者、メジャーとカルトを逆転させ、笑いに転化している社会派SFコメディと言ってもいいでしょう。。言いすぎかな?、、笑、、。
だから、何回も観れるんだと思います。
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