音楽、キャスティングに星5個おすすめ度
★★★★★
映画館では3回観ました。チンギスハーンを描いた映画は何作かありますが、下手にモンゴル語でなく日本語による作りが良かったです。キャスティングも松方弘樹、津川雅彦以外は全員良かったと思うしminkによる主題歌も最高でした。現役モンゴル軍による戦闘シーンも日本の戦国時代などの合戦シーンより落馬の場面など迫力がありかなり素晴らしい出来だと思います。また他のチンギスハーンの映画のようなドロドロしたところがなくあっさり感を求める方にはお勧めの作品です。若村真由美やAraの美しさだけでも観る価値ありです。
最高のハーン
おすすめ度 ★★★★☆
この映画のキャストは最高だったと思う。
ハーンを演じた反町隆史は、『利家とまつ』の信長に次ぐ存在感を示したし、その他のキャストも頑張っていたと思うが・・・。
ただ残念な点は、ストーリーの主題の一貫性の無さ。
ストーリー的にはやはり、ジュチとの親子の葛藤を中心に描くべきだったと思う。
あまりに主題があやふやで、なんとなくハーンの生涯をだらだらと綴って行くストーリーは
見ていて確かに途中だれてしまった。
あと、音楽がもっときちんとして欲しかった。
『男たちの大和』が素晴らしかっただけに・・・。
最高のキャストを集めただけに、とても残念に思う。
概要
森村誠一による時代小説を原作に、モンゴルを統一したチンギス・ハーンの波乱の生涯を角川春樹製作・澤井信一郎監督のコンビで描いたスペクタクル超大作。ハーンの母親(若村麻由美)のモノローグでドラマを進めることで、“女たちのチンギス・ハーン”として作品を成立させようとしているあたりはさすが澤井作品ならではの趣向で、女武者クランを演じるAraの凛凛しさも印象に残るが、意外と男たちの魅力が薄く、特に主演・反町隆史から国をまとめるに足るカリスマ性が感じられないのは惜しい。それは角川春樹プロデュース映画ならではの圧倒的カリスマ性の希薄にも通じてしまっている。戦闘スペクタクルシーンも大規模なものだが、モンゴルの緑の大地は殺伐とした光景にそぐわず、映像的にもう一工夫ほしかったところ。また日本人が外国人を演じて日本語で台詞をしゃべるという方法論は、洋画を字幕で観ることに慣れた日本人観客にはもう通用しないのかもしれない。娯楽映画としてそつのない出来栄えではあるが、角川&澤井コンビのファンとしては、この程度で収まってほしくないというのが偽らざる本音である。(増當竜也)