出会うもの全てを受け入れたい おすすめ度 ★★★★☆
DVD発売前ですが映画館で観て感動し、DVDもぜひ購入したいと思うのでレビューします。
「出会うもの全てを受け入れたいわ」
映画の冒頭で彼女が語るこの言葉が、彼女の音に対する姿勢であり、この映画のテーマだと思います。
驚くべきは彼女が聴覚障害を抱えた人間であるにもかかわらずさまざまな音の表現ができること。
予備知識なしでこの映画を観ると、上映開始から15分くらいは彼女が聴覚障害を抱えた人間であることが分かりません。
それくらい彼女は普通にコミュニケーションをとります。
王立音楽院というイギリス最高位の音楽大学を卒業し、数々の栄誉を手にしながら
彼女がその音楽活動の場としているのは最新設備のそなわったスタジオではなく、
古びた工場跡だったり、アパートの屋上だったり、ストリートだったり、居酒屋だったり。
彼女の音楽はあらゆる「場」で展開される。大切なのはそこに目を向けること。音に触れる、ということ。
音楽を通して物事をやり遂げるためには何が必要か。
それを教えてくれるすばらしい作品です。
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