明るいエヴァがあったことを知って下さい。おすすめ度
★★★★☆
「明るいエヴァンゲリオン第1弾」がこれ。
エヴァンゲリオンの登場キャラの設定を大幅に変更。「学園もの」としての設定を前面に打ち出し、なおかつ少女誌に連載させたという大胆な改変を行っています。
シンジは・・気弱だけれど優しく、そしてお母さんのユイも当然のように生きている。
アスカも両親は健在で、しかもシンジの家のお隣の「幼馴染」にという位置を得た。
レイは「転校生」という設定で、曲がり角で登校途中にシンジとぶつかる・・・なんていう「お約束な出会い」を果たすことになる。
ミサトはシンジたちの学校の担任の先生。リツコは校医。カオルはクラスメートでシンジとくっ付き過ぎをアスカに危険視されている・・・・・と、見事なまでの「役割分担」がなされていたりする。
おしどり夫婦・・・と周囲から言われるほどのシンジとアスカの関係に突然の疾風のように飛び込んできて、波乱を巻き起こすレイとの三角関係がテーマ。
・・・元の「エヴァ」を知っている人ほどに実は楽しめるのではないかと思われる「暗さ」や「絶望」や「難解さ」と言った負の要素を出来うる限り排除して「元アニメの各キャラたち」も本当はこういった感じの学園生活をごく普通に送りたかったのではあるまいか・・・・・?と思わせるくらいの説得力を感じてしまうのは、やはり良くも悪くも「元のアニメの存在」があってこそなんだ!・・・・という点は否定出来ませんが。
それでも・・・やっぱり作品に「悪い印象を抱かない」のはアニメ版の暗さ故だよなあ・・・。
そういった意味では「この設定」を考えた方は凄い!
ある意味「先にやったモン勝ち」ではあったんだが・・・・・・・。
もう一つの可能性おすすめ度
★★★★☆
TV版エヴァ最終回にでてくるもう一つの可能性(学園エヴァ)と解釈。
エヴァの世界で繰り広げる、学園恋愛漫画かな…
けっこう、たのしめますよ。
絵が…おすすめ度
★★★★☆
正直この作品の絵が苦手です。
でもアスカをフィーチャーしてるし
レイは明るいし
本来のエヴァにはない空気が新鮮でストーリーは面白いです。
シンジ君が屈折してない…おすすめ度
★★★★★
アニメやエースで連載中にて連載中のエヴァンゲリオンとは
全く違った「学園エヴァ」。
人によって感じ方が変わってきてしまう作品だと思いますが、私は断然OKでした。
この作品の中のタイトルの通りシンジ君がアニメ版のようなトラウマを抱えていません。
ゲンドウに捨てられず、そしてユイさんも死んで(死んでないかな?)いなければ
オリジナルのシンジ君もこうなっていたのかもしれません。
一巻の私的お気に入りシーンは調理実習で火傷してしまったあとの
アスカとの会話です。
シンジ君の思いやり、アスカのジェラシーと申し訳なさが伝わってきます。
青春とはこういうものかもしれません。
やさしいことは、強いこと
おすすめ度 ★★★★☆
~ エヴァを知らなくても、物語全体として、少女漫画として成立していると思います。一巻のテーマを考えていて行き着いたのは、「やさしいことは、強いこと」。
ネルフに行くときにレイに手を差し出すシンジ。調理実習で「綾波さん、これやって」と言い、それから、「アスカはやけどしなかった?」と心配するシンジ。何が必要なのかが分かるからこそ、出て~~くる言葉や行動だと思います。
アスカはシンジのやさしさを独占できることが当たり前だったけれど、そのやさしさが目の前で他の人に注がれる。転校生であるレイの出現によって、少しずつ、動き始めて、変わり始める。心中穏やかでないアスカだけれど、自分の正しさは絶対にとおす。
当たり前の「存在」に気づき始める、14歳という設定がナイスです。~