ハーロックの魅力が詰まった男の映画だが・・・おすすめ度
★★★☆☆
ずっと昔にTV(SSXがTBSだったので、多分TBS)をつけていたら、エメラルダスと
マーヤがY字架に架けられてるシーンが映っていて、あの作品はなんだろうと思い松本作品を
読み漁るようになってからこの映画だと気づいた作品です。
スタンレーの魔女に挑むハーロックの先祖、ファントム・F・ハーロックI世の声に故・
石原裕次郎を当てているが、「999」で鉄郎を演じた野沢雅子が後年「ドラゴンボール」で
孫悟空・悟飯・悟天と孫ファミリーを一人3役でやっていたことを考えると、本作も井上氏
が一人3役でハーロック一族の声を当てればよかったと思う。
(レコードのドラマや予告編ではハーロックI世の声は井上真樹夫)
話題性を狙ったキャスティングだが、たった5分間の出演で主演の井上氏を差し置いて
1000万以上のギャラを払う金があるなら、低賃金で働くアニメーターの給与を増やすとか
作画を作りこむとかした方がよかったのではないか。
どうしても裕次郎を使いたいなら、主題歌を歌わせるくらいでよかったのでは。
本作は「男の映画」というのを強く出しているために、そこに目が行きがちだが、ハーロック
の恋人・マーヤとエメラルダスはたとえ捕われの身になっても決して屈服しようとしない姿勢で
武器を持って戦う男たちとは違う形で芯の強さを表現していたと思う。
(そのためにエメラルダスはハーロック達の引き立て役になっていて、999劇場版や原作の漫画
のように戦うヒロインとなっていないのがちょっと残念。)
キャラデザインの故・小松原氏が男らしさを強調したせいか、ハーロックの顎が太めに描かれて
いるのが残念。
「キャプテンハーロック」の設定画の顔のままでそんなに変更しなくてもよかったと思う。
ちなみに、本作の予告編2本に登場するアルカディア号の映像には、999劇場版1作目からのもの
が一部使用されています。
すごく男くさい作品なので、予告編の「さわやかな男のロマン」というナレーションはちょっと
違う気がする。
若き日のハーロックのお話ですおすすめ度
★★★★☆
さまざまな松本零士作品に登場する宇宙海賊キャプテン・ハーロック、その親友トチロー、そして武装商人エメラルダスの出会いを描いた映画。とはいっても登場作品によって設定はさまざまに違い、例えば別作品ではハーロックが戦っているのはマゾーンだったり機械化母星メーテルだったりするのですが、基本的な人間関係は同じです。
これは要するに松本作品ではキャラとキャラの関係性から生み出される個々の局面での様々な物語が重要なのであって、全体として一つの統一された宇宙を構築しようというものでは無いからなのですが、そこのところだけ憶えておけば、たぎるような男の浪漫を存分に楽しめるでしょう。松本零士の初期の短編「スタンレーの魔女」から始まって、第二次大戦の西部戦線でのハーロック2世とトチローの先祖の出会い、アルカディア号をハーロックがトチローから託される経緯などが描かれ、最後に海賊の旗を揚げて旅だってゆくところまでが語られます。
いまとなっては古びた価値観、徹底的にマッチョな演出と語りでフェミニズムなどから見れば許せないものもあるのかもしれませんが、やはり格好良いものは格好良い。男の子(のジェンダーを引き受けている方)にはしびれるものがあります。
我らがハーロックよ・・・。おすすめ度
★★★★★
ハーロックファンなら見るべき1本です。
他の零士作品には度々登場しますが
登場シーンはほんの少し。
もっと見たいと思いませんか?
この映画はハーロックが主人公の映画故に
思う存分画面に出てきます←当たり前
声の方も今の山寺氏とは違い
昔、聞いた事のある声・・・
そう、井上真樹夫氏です。
かなり渋い声にしびれます。
オープニングシーンでは
故 石原裕次郎氏がハーロックの声を
吹き替えています。
時間も2時間とたっぷりなので
是非1度見て下さい。
ハーロックファンにはたまらない1本です。